〇〇病院診療看護師(NP)のお勉強用

ただ勉強した内容のシェア(たまに活動報告)

【SAFW study 2004 NEJM】蘇生輸液としてのアルブミンの効果

背景

この研究は集中治療医にとって,過去の論文の中でもTop5に入る論文だと思います.

肩を並べるのが,ARMA研究などではないでしょうか.

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejm200005043421801

何がすごいかというと,アルブミンを二重盲検で行ったり,7000症例を集めたりというパワーが素晴らしいと思います.

ちなみに,ANZICSという団体が行った研究です.

ANZICSは過去集中治療領域における様々な,しかも強固なエビデンスを創出してきました.

最初は,ほんとに小さな団体だったようですが,今では知らない人はいないCTG(clinical trial group)となっています.

例えば,NICE sugarもそうですし,RENALもそうですし,SPICE-IIIもそうです,ARISEも同様です.

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa0810625

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa0902413

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1904710

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1404380

当然,ほかにもNEJMクラスの論文はたくさんあります.

 

アルブミンの効果は肝不全症例に関しては,ANSWER trialなどでのエビデンスがありますが,肝不全以外では微妙な結果となっています.

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-67361830840-7/fulltext

 

当然,アルブミンは魔法の薬ではありません.

臨床的に使うシチュエーションでは,SAFE studyからはずれるようなPopuraitonの場合は,輸液の量を減らすために使用を検討する程度ではないでしょうか.

 

以下Chat GPTの要約

この研究は、集中治療室(ICU)の患者における輸液の選択が生存率にどのような影響を与えるかについて不明な点が残っているという背景の下、多施設、無作為化、二重盲検の試験を行いました。この試験では、ICUに入院している患者を対象に、次の28日間にわたって4%アルブミンまたは生理食塩水を静脈内輸液として受けるかを無作為に割り当てました。主要なアウトカムは、無作為割り当て後の28日間におけるあらゆる原因による死亡でした。

結果として、無作為割り当てを受けた6997人の患者のうち、3497人がアルブミンを受け取り、3500人が生理食塩水を受け取りました。両群の基線特性は類似していました。アルブミン群では726人が死亡し、生理食塩水群では729人が死亡しました(死亡の相対リスク0.99、95%信頼区間0.91~1.09、P=0.87)。新たな単器官障害および多器官障害を有する患者の割合は、両群間で類似していました(P=0.85)。ICUでの平均滞在日数(アルブミン群6.5±6.6、生理食塩水群6.2±6.2、P=0.44)、入院日数(15.3±9.6および15.6±9.6、P=0.30)、人工呼吸器使用日数(4.5±6.1および4.3±5.7、P=0.74)、および腎代替療法使用日数(0.5±2.3および0.4±2.0、P=0.41)において、両群間に有意な差はありませんでした。

結論として、ICUの患者では、4%アルブミンまたは生理食塩水のどちらを用いた輸液でも、28日後の結果は類似していることが示されました。