〇〇病院診療看護師(NP)のお勉強用

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【LASER trial: JAMA surgery 2023】憩室炎の保存加療と手術療法の比較

 
 
手術は腹腔鏡下にS状結腸を切除する方法です。ランダム化比較試験(RCT)ですが、手術まではさすがにブラインド(盲検化)できません。
主要評価項目は、GIQLIというスコアリングで評価されています。
結果は、手術療法の方が再発も少なく、QOLも良好でした。
 日本人の場合は、大腸でも上行結腸側に多い印象ですので、そのまま適用できるかは疑問です。とはいえ、繰り返す憩室炎の場合は、手術療法を選択肢に入れることは妥当で、3回以上繰り返す場合は、手術が選択肢に入ってくると思われます。
他に臨床的なTipsとしては、上行結腸憩室炎の場合はMcburneyより2横指上の局在のはっきりした圧痛が特徴です。
また、症状改善して6-8週を目処に大腸内視鏡も悪性腫瘍検索目的に検討されます(Up to dateにもfor all patientsと書かれています)。
つまり、内科的には膿瘍形成や穿孔などの複雑性で無いことをCTで確認し、抗菌薬加療と痛みのコントロールを行い、改善したら大腸内視鏡を勧め、外科とも相談の上フォロー、もしくは繰り返す場合は積極的に手術も検討されるのかもしれません。