〇〇病院診療看護師(NP)のお勉強用

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アルブミンに関する10の神話

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1. アルブミンは血管内から組織間隙へ漏れ出し、浮腫に寄与する

   - いいえ、アルブミンは浮腫に寄与するのではなく、TER(transcapillary escape rate)やリンパ系を通じて再吸収され、組織間に滞留しません。

 

2. アルブミンは人工コロイドよりも血管内容積拡張に効果的でない

   - いいえ、アルブミンはコロイド療法で効果的であり、SAFE studyではHAS 4%が生理食塩水よりも優れた結果を示しています。

 

3. アルブミンの投与は急性腎障害を防ぐ

   - はい、特定の状況でアルブミンの投与は急性腎障害を予防する可能性があります。

 

4.  アルブミンは敗血症での生存を向上させる

   - 未確定であり、研究結果にばらつきがあります。

 

5. アルブミンは利尿剤の効果を向上させる

   - はい、一時的に利尿剤の効果を向上させる可能性があり、重度の低アルブミン血症患者において有益であることが示唆されています。

 

6. アルブミンの投与は腎臓補綴療法中の液体除去を改善する

   - はい、アルブミンの投与は腎臓補綴療法中の液体除去を改善し、低アルブミン血症患者において有益であることが示されています。

 

7. アルブミンは肝硬変での死亡率を減少させる

   - はい、特定のサブグループで肝硬変患者の死亡率を減少させる可能性がありますが、全ての患者に対して有益であるわけではありません。

 

8. アルブミンは頭部外傷で死亡率を増加させる

   - 未確定であり、使用されたアルブミンの浸透圧が重要である可能性があります。

 

9. 全ての原因による低アルブミン血症に対するアルブミンの置換は死亡率を減少させない

   - はい、低アルブミン血症に対するアルブミンの置換は死亡率を改善させることはなく、基準のアルブミン濃度に関係なく死亡率に差は見られません。

 

10. アルブミンの投与は塩化ナトリウムの負荷を増加させる

    - おそらくは、アルブミンの投与はナトリウムクロライドの負荷を増加させる可能性がありますが、臨床的には重要ではない可能性があります。