握力とPICS(集中治療後症候群)との関連性
今回の研究は、日本からの報告です
ICUへ入室する患者さんの握力と精神症状(PICS)との関連性を調査しています
https://bmjopen.bmj.com/content/13/5/e068983.long
そもそも握力は、全身の筋力を反映するとされています
特に高齢者のフレイルを評価する上でも、簡便に測定できます
フレイルの項目の1つに、握力があります
男性26kg未満、女性18kg未満とされています
ペットボトルの蓋を開けるには、25−20kgの握力が必要とされています
すなわち、ペットボトルの蓋を開けることができない場合は、フレイルの可能性が極めて高い状況と言えます
https://www.tmghig.jp/about/hiketsu/frail/
ということは、ICUでも同じように評価できるし、病棟入院中の患者さんの握力も評価できる可能性が高いと思います
今回の研究は、日本からの研究でPICSの症状の1つである、精神症状のスコアリングとの相関が見られたということです
可能なら毎日握力をスクリーニングしていき、それなりのビッグデータとして蓄積できれば面白そうです
なにより握力計(精度はおいといて)1つあれば簡単に計測できますので、エコーとか行うよりよほど簡便です
簡単に評価可能なモダリディで、PICSを評価するというアイデアは私も持ち合わせていましたが、形にしていただいて大変参考になります