集中治療室ではBMIが高いほうがよい?
ICUでは、過大な侵襲が加わる事で栄養が重要とされてきました
しかし、早期から過大な栄養を行っても利益がないことがわかっています
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1102662
さらには、Obesity paradoxと呼ばれる状態も言われています
一般的に肥満は血管リスクを高めるとされていますが、上記のように侵襲が加わる状況では患者さんの予後がむしろ改善する可能性も示唆されています
今回の研究は、系統的レビューとメタ解析です
https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-016-1360-z
結論だけ述べると、肥満患者さんの方がICUに入室した症例に限っては、死亡率をむしろ改善させるということになっています
限界も沢山あり、ICUの医療従事者が介入できる問題でもありませんが、興味深い結論です
当然、肥満の場合は人工呼吸管理も難重しますし、合併症も多い臨床での印象ですが、最も強いハードアウトカムである死亡率を改善させるということは、他の患者さんにも応用できる何かがあるのかもしれません